【保育士】保護者との不倫・浮気がバレた…園にバレずに解決することはできる？

公開日：2020.02.08  最終更新日：2023.12.27  不倫の慰謝料

この記事のポイント

　✔︎保育士と保護者の不倫は子供が関わるため、保育園に報告される可能性が高い

　✔︎保護者との不倫がバレたとしても、通常不倫を理由に解雇されることはないが、仕事を続けることは現実的に難しい

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日常的に接触の多い保育士と保護者ですが、親しさから発展して不倫関係に陥ることがあります。一般的な不倫と違い、顔や人柄を知っている保育士が自分の配偶者と不倫をすれば、被害者の憤りは相当激しいものになります。この記事では、保育士が保護者との不倫がバレた場合の対応法を解説するとともに、勤め先の保育園にバレずに解決することは可能か否かについても言及します。

保護者との不倫が園にバレたときに考えられること

保育士と保護者は、日常的に接点が多い関係になります。もし保育士が保護者と不倫をして、その事実が勤務する保育園にバレると、どのような事態が想定されるのでしょうか。

近年は男性の保育士も増えていますが、ここでは女性の保育士と園児の父親が不倫関係になった場合を想定して考えていきましょう。

保護者や職員の間で噂になる

自分の夫が、保育士と不倫関係になっていることを知った場合、自分の子供の世話を当該保育士に任せることに嫌悪感を抱きます。このため、適切な対応をするよう保育園経営者に強く訴える傾向にあります。

しかも、それで収まることはなく、同じクラスの保護者や親しい保護者、さらには保護者会の役員などに事実関係をバラすことが想定されます。このため、保育園に関係する人達のほとんどが、不倫の事実を知ることになるのです。

懲戒処分が下ることがある

不倫は不法行為とはいえ、民事上の問題であることから、不倫をしたことを理由に解雇処分にすることは困難です。しかし一方で、保育園への信頼を失墜させた事実もあり、減給や停職などの懲戒処分が下されることがあります。

ただし、公立の保育園の場合、保育士の身分は地方公務員であるため、勤務時間中に不倫をしたといったことでもない限り、単に不倫を理由に懲戒処分が下ることはほとんどありません。

自主退職を促される

不倫に対する嫌悪感は、被害者以外の保護者の間にも波及します。当該保育士に子供預けたくないという保護者が多数いることから、保育園経営者は、組織防衛の観点から当該保育士に自主退職を強く促すことが想定できます。

一方、保育士の側も、そのような状況の中で勤務を続けることは、精神的に困難であることから、ほとんどのケースでは、自主退職の選択を余儀なくされます。

保護者との不倫を園にバレないようにすることはできる？

不倫が発覚した保育士が退職に追い込まれるのは、その事実が保育園に知られた場合です。それでは、保護者との不倫を当事者だけの問題で納めて、保育園にバレないようにすることは可能なのでしょうか。

保育園にバレないようにするのは難しい

夫の不倫に気づいた後も、妻に仕事があれば、保育園も利用し続けなければなりません。夫と肉体関係があった保育士に自分の子供を預けたくないと思う感情を抑えるのは難しいでしょう。

この問題を解決するために、不倫の事実を保育園経営者に告げることが最も取られやすい方法です。保育士と保護者の不倫が、他の不倫問題と大きく異なるのは、子供が絡んでくる点です。このため、加害者に慰謝料請求するよりも先に保育園の経営者に当該保育士の処分を訴えることが多くなる傾向にあります。

したがって、いったん不倫がバレると、保育園に隠し通すのは、難しい状況となるのです。

保育士が保護者と不倫したときの慰謝料相場と慰謝料額に影響する要因

不倫の慰謝料の相場は、相手の夫婦が離婚した場合は100万円～300万円、婚姻を維持した場合は、50万円～100万円です。保育士と保護者が不倫をしたとき、一般的な不倫とは異なる、慰謝料に影響する要因をみていきましょう。

子供を預けられなくなる

自分の子供を預けている保育園の保育士が自分の夫と不倫をしたことが発覚すると、その翌日から平常と変わらず保育園に子供預けられる人はなかなかいません。当然、不信感は保育士のみならず保育園に対しても向けられますから、当面保育園に子供を預けたくないという思いを抱きます。

保育園に問題提起した事柄がすべて解決するまで子供を預けたくないといったことや、あるいは他の保育園への転園を望んだ場合、これらの課題が解決するまで、仕事を休むか子供を他の人に預けるという対応をとることになります。

慰謝料請求においては、相場の慰謝料額に加えて、これらに要した費用が加えられる可能性があります。

慰謝料を請求されてから解決までの流れ

ここでは、不倫の慰謝料を請求される保育士の立場からみていきましょう。不倫相手の妻から慰謝料を請求されたされた場合、どのような流れを辿って解決まで到達するのかをみていきます。

内容証明郵便が送付されてくる

慰謝料請求は、内容証明郵便で送付されてくるのが一般的です。通常は自宅に送られてきますが、職務上の立場を利用した関係ということで、あえて職場である保育園に送られてくる可能性もあります。

慰謝料請求に対する方針を決める

被害者が、どこまで事実関係を掴んでいるのかを文面から推察します。保育士と保護者の不倫においては、他の保護者がたまたま逢瀬をしているところを見かけたことで発覚することがあります。もしこの目撃情報以外に有力な証拠がないようであれば、裁判まで視野に入れて争う姿勢で臨むことも選択肢としてあります。

しかし、現実に何度も逢瀬を重ねており、慰謝料請求の文面から事実関係をしっかりと把握しているような様子が窺えるのであれば、その事実を素直に認めたうえで、慰謝料の金額や支払い方法を交渉し、話し合いで解決することも可能です。

回答書の作成は法律の専門家にサポートをしてもらう

慰謝料請求に対する方針を固めたら、回答書を作成して内容証明郵便で送付します。ただし、回答書は今後を左右する重要な書面です。独自の判断で、相手の主張を丸呑みしてり、反対に全面的に拒否をしたりすると、その先不利な展開になることがあります。

回答書の作成に際しては、不倫問題に詳しい法律の専門家のサポートを受けることをお勧めします。

合意すれば示談書を作成して解決をする

被害者が加害者の回答に納得しない場合は、双方の折り合いがつくまで示談交渉が続くでしょう。書面で双方の考えを伝え合い、折り合える点を探ります。いずれの場合も主導権は、被害者側にありますから、加害者の希望を通すことは、容易ではありません。被害者側の要求が相場を大きく超えるものや、到底受け入れがたいものである場合には、裁判も視野に入れる覚悟で示談交渉に臨む必要があります。

示談交渉がまとまれば、示談書を作成して決着します。示談書の作成に際しては、万全を期すという意味で、法律の専門家である弁護士に依頼した方がいいでしょう。

示談ができなければ裁判になる可能性がある

不倫が事実であり、その証拠もきちんと揃えられているのであれば、争点は慰謝料の妥当性と支払方法に絞られます。この場合、多くは示談によって決着がつけられますが、どうしても折り合いがつかない場合は、請求する側が裁判による決着を希望する可能性があります。

ただし、裁判が開始された後も、和解による解決方法があります。和解が成立しない場合は、最終的に判決に従うことになります。

慰謝料減額のためにできること

慰藉料の支払いがやむを得ない状況にあっても、請求金額に納得がいかない場合は、慰謝料を減額してもらうよう要望をします。しかし、単に払いたくないという理由では被害者が納得をしません。慰謝料を減額できる要因を相手に提示したうえで減額の要望をすることが重要です。そのためには、どのような要因を示せばいいのかについてみていきましょう。

弱みに付け込まれて関係を迫られた

一般的に保育士と保護者の関係には力の上位関係は存在しません。このため、一般の会社で起こり得るパワハラまがいで関係を迫ることはありません。しかし、保育士が貴重品や保育料を紛失するといったミスに付け込んで不倫関係に陥られたなど、関係を拒むことができない特別な事情があったのであれば、慰謝料額を検討する上で重要な要件といえます。

給与が低いために資産がない

民間の保育士の給与の低さは、時折社会問題になるくらいです。実家を離れて一人暮らしをしているといった状態だと、あまり貯えもなく、相手の要求にこたえられないことがあります。そうした資産状況を相手に理解してもらうことで、慰謝料を減額してもらえる可能性もあります。

おわりに

一般の不倫と違い、保育士の保護者の不倫は、被害者が不倫相手の顔も人柄も熟知しているという特徴があります。また日常的に子供を預けているという関係も相まって、許しがたいという感情は相当強くなりやすい傾向にあるといえます。

特に保育士に対して、子供と関わってほしくないという感情がはたらくため、保育士が解雇されるか、被害者が預ける保育園の転園が決まらないかぎり、決着が見えづらいものです。

保育士の職を失うかどうかの瀬戸際に立たされるわけですから、相手との交渉は非常に重要になりますので、弁護士に相談することをおすすめします。

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