どこから不貞行為?不倫の法的要件

公開日:2020.08.11  基礎知識 , 不倫の慰謝料

Qキスは不貞行為に当たるのでしょうか?

この記事では実際にご相談窓口にいただいたご質問とお答えを紹介しております。慰謝料を請求されて同じ疑問を持たれている方はご参考にされてください。

ご相談内容

職場の飲み会の後、同僚の女性を家まで送った際、別れ際にキスしているところを相手の夫に見つかってしまいました。
お酒の勢いで、という状況だったのですが、相手の夫からは弁護士を通じて不貞行為の慰謝料を請求すると言われてしまいました。
キスをしたことは不貞行為になってしまうのでしょうか?

A不貞行為と認められるのは肉体関係(性交渉)が存在する場合です。

不貞行為に当たるかどうかのポイントは、肉体関係、即ち性交渉が存在するかどうかという点です。そのため、キスやハグなどの行為や、例え親密であってもプラトニックな関係であることは不貞行為には該当しません。
性交渉を更に具体的に定義すると、「挿入行為が存在すること」と言えます。
基本的には配偶者が自らの権利を侵害されたといって慰謝料を請求するケースでは不貞行為の立証をすることが重要になります。
そのため、路上でキスをしているようなケースでは、キスの行為自体を証明したとしても、不貞行為の証明にはならず、不貞行為による慰謝料請求理由が存在するとは言えないのです。

挿入行為は無いが、類似する性行為がある場合

所謂ペッティング、口淫、手淫などの行為は性交類似行為とされ、不貞行為とみなされる可能性があります。但し、一般的に性交渉の段階までを立証することは行為中の動画データなどが無い限り難しいため、不貞行為があったと推認できる状況であれば慰謝料を請求する理由として足ると考えられています。

不貞行為が無い場合でも慰謝料の請求が認められる場合もある

誤解してはいけない点として、不貞行為が存在しないから慰謝料の請求が認められないわけではないということです。
実例として、高価なプレゼントを交換したり二人きりで旅行に行ったりする交際関係を持っていた状況で裁判所が慰謝料の支払いを認めているケースがあります。
但し、このような不貞行為が存在しない場合の慰謝料は不貞行為が存在する場合の慰謝料と比べてかなり少額になる傾向にありますので、もし相手方から高額な請求をされていると感じたり、自分と相手方との関係について判断に迷う場合には弁護士の無料法律相談などを利用して適切な対処法についてアドバイスを求めることをお勧めします。

まずはお気軽にご相談ください。

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タグ : 不倫 慰謝料請求 不貞行為
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