出会い系やマッチングアプリで横行する詐欺とは?被害にあった場合の対処法
公開日:2019.10.10 恋愛トラブル
忙しい生活の中で「相性の良い異性に出会えない…」「出会いのきっかけがない」と悩む人も多いことでしょう。現在では、出会い系サイトやマッチングアプリは異性との出会いのきっかけとなる重要な手段となり、多くの人々に利用されています。
しかし、出会い系サイトやマッチングアプリを利用する人の中には、純粋な出会いを望んでいる人だけではなく、金銭の搾取を狙う詐欺や悪質な業者も多く存在しているのが実態です。
今回は、出会い系サイトやマッチングアプリを利用して多額の金銭を騙し取られるような詐欺被害に遭ってしまったらどのような対応をすれば良いのか、その対処法や詐欺の被害に遭いそうになった時、すぐに詐欺かもしれないと気づけるように、具体的にどのような詐欺被害が発生しているのかをご紹介していきます。
もくじ
出会い系やマッチングアプリで横行する詐欺被害とは?
出会い系サイトやマッチングアプリに蔓延する詐欺被害の種類として、以下のようなものが挙げられます。
・悪質業者のサクラが有料のメッセージ交換サイトやアプリへ誘導し、高額な利用料をだまし取る
・稼げる副業を紹介すると言い、高額な情報商材等を売りつける
・結婚を意識させたうえで、高額な金銭等を要求する
・悪質なマルチ商法やねずみ講に誘う
・ぼったくりバーに案内し、高額な飲食代を請求する
・個人情報を収集し、別の業者に売り渡す
2019年 最も多発している被害
この中でも最近増加している被害として、悪質業者のサクラと利用者の多い(本来優良な)出会い系サイトやマッチングアプリで出会ってしまい、巧みな手口で悪質業者が運営する有料メッセージ交換サイトやアプリに誘導され、高額な利用料を騙し取られてしまうケースです。
悪質業者のサクラは、実際には存在しない作り上げられた人物であり、金銭をだまし取ろうとターゲットに積極的に近づき、好意を示してきます。サクラは、プロフィールを見るととても外見が良く、好条件に見せているものが多いようです。最初はターゲットの気を惹こうと猛烈にアプローチをしかけ、関係性がある程度構築されると、サクラは突然「携帯が壊れた」などの理由をつけて、これまで利用していたLINEなどのメッセージツールが使えないからと、悪質業者が運営する有料のメッセージ交換サイトやアプリで連絡を取り合おうと提案し、誘導されてしまいます。
しかし、誘導されたメッセージ交換サイトやアプリを利用してみると、「直接電話番号やメールアドレスなどの連絡先を交換するには、ポイントを購入しなければならない、代金は連絡先の交換が完了したら全額返金されるから安心して。」などと説明されます。
ターゲットは、相手と直接連絡を取りたいという気持ちを利用され、高額な代金を支払ってポイントを購入しますが、何十万も払っても最終的には連絡先を交換することができず、代金も返金されないという状況に陥るのです。
悪質業者に返金を求めても、返金の条件が満たされていないからと言い、返金には応じてもらえません。
その他の被害
他にも、副業詐欺や結婚詐欺、マルチ商法、ねずみ講、ぼったくりバー、個人情報の売買、美人局、デート商法など、男女の出会いを利用した詐欺被害の手口はさまざまです。
インターネット上での出会いを利用する場合には、どれだけ相手に思いを抱いたとしても、コミュニケーションの中で不審な点が見られたり、金銭のやりとりが発生したりするような場合には、まず相手が本当に信用できる人物であるかを疑い、金銭を安易に支払うことは絶対に避けましょう。
出会い系やマッチングアプリで詐欺被害に遭ってしまったら
では実際に出会い系サイトやマッチングアプリを利用して詐欺被害に遭ってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。
クレジットカード会社へ決済の停止を連絡
相手に対し、金銭の支払いを行なった方法がクレジットカードなどの方法である場合には、クレジットカード会社へ電話で連絡を行い、被害に遭った状況を説明し、早急に決済を停止してもらうよう伝えましょう。
「支払い停止を求める抗弁書」などの書面提出をクレジットカード会社から求められることも考えられます。その場合には、準備が出来次第書面を提出することを伝え、それまで決済は実行せず停止してもらうように強く求めましょう。
また、クレジットカードの支払い方法が一括払いとなっている場合には、リボ払いや分割払いに変更を依頼しましょう。
「支払い停止を求める抗弁書」は自分でも作成することはできますが、作成が難しい場合には弁護士に作成を依頼することが可能です。
詐欺被害を証明するための証拠を保管する
詐欺被害を受けた場合、警察の協力や金銭の返金を請求する上で被害の事実を証明できるかがとても重要になります。相手(詐欺を行なった事業者・人物)が運営するWEBサイト・アプリのページ内容をできる限りスクリーンキャプチャで撮影し内容を確認できるようにする、相手のアカウント情報・プロフィールや、相手とのやりとり(メッセージ・メールなど)、支払い明細は全て保存しておきましょう。
詐欺を行う事業者はなるべく証拠が残らないよう、被害の通報を受けたり、時間が経過するとWEBサイト・アプリを閉鎖してアクセスができないようにする傾向にあります。
WEBサイトのURL(リンク)だけを保存していても、後から内容を確認できなくなる可能性がありますので、証拠はスクリーンショットやカメラで撮影しておきましょう。この時、WEBサイトやアプリの運営会社に関する情報は忘れずに保管しましょう。
警察に通報する
詐欺被害を受けたと認識したら、早急に警察へ通報・相談を行いましょう。
ただし、警視庁ではインターネット利用詐欺の被害に遭った場合、
「取引時の画面、相手とやり取りしたメールの内容、相手の口座番号、振込記録等、取引相手に関する資料を手元に用意し、居住地を管轄している地元警察署に相談してください。」
とアナウンスをしています。
つまり、証拠が十分ではない場合、捜査が行えず、警察の協力を得られない可能性も考えられます。
支払ってしまったお金を取り戻すには
しかしながら、上記の対応を行なった場合でも、証拠が十分ではなく警察の協力を得られない場合や、クレジットカード会社へ的確に状況を伝えることができない、書面の提出が難しく的確な交渉ができない場合など、クレジットカード会社の判断で支払いの停止に応じてもらえないといった状況も考えられます。
そのような場合でも、まだ諦めてはいけません。詐欺を行なった相手(事業者・人物)に対して直接返金を求める、クレジットカード会社へ的確に交渉を行うことで、支払ったお金を取り戻せる、決済を停止させられる可能性があります。
弁護士に相談しましょう
日本の法律では悪質な違法行為・詐欺よって金銭を騙し取られてしまった被害者を救済するために様々な法律が定められています。刑事的に問題を解決できない場合でも、民事的に問題を解決し、支払ってしまったお金を取り戻せる可能性もあります。被害を受けた場合には、諦めずに法律の専門家である弁護士に相談しましょう。
おわりに
男女の恋愛、人間の純粋な感情を巧みに利用し、金銭を騙し取る詐欺行為は決して赦されるべきものではありません。しかしながら、インターネットの普及によって日々様々な手口で悪質な行為を行う業者・人物が増え続け、当事務所でも毎日のように多くの被害者の方々からご相談を受けています。
詐欺被害の解決には、何よりも早急な対処を行うことが重要です。
この記事に関するご質問や、出会い系やマッチングアプリでの詐欺被害ついてご不明なことがあれば、ぜひ当事務所の無料相談窓口にご相談ください。
実際に詐欺被害とは判断できない場合や、思いを寄せている相手に対して、少しでも疑いを感じていて対応に悩まれている方からのご相談も対応いたします。

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