国際ロマンス詐欺の特徴や手口を解説、海外でもお金は取り戻せる?

公開日:2019.10.25  恋愛トラブル

ロマンス詐欺でとられたお金
インターネットを経由した通話やメール、SNS上でのやり取りをして打ち解けている海外在住の相手が詐欺師だったらどうでしょうか。結婚詐欺や恋愛詐欺などは自分にはありえない、引っかからないと思っている人ほど詐欺に遭う可能性があると言われています。

SNSなどで知り合った海外の相手の境遇から「お金を送金してほしい」というようなお願い事があれば、人助けの意味で送金をしてしまうという人もいるかもしれません。

ここではいわゆる「国際ロマンス詐欺」の特徴や手口、もしお金をだまし取られたらどう対処したら良いのかについてご紹介します。

 

国際ロマンス詐欺とは?

SNSのダイレクトメール機能などを介して国外から接触し、お互いが打ち解けたところで金銭を要求してくる詐欺のため、「国際ロマンス詐欺」や「国際恋愛詐欺」などと呼ばれています。

主にSNSなどで知り合った海外の異性に対して、恋人や婚約者としてふるまい、相手に何らかの理由をつけ金銭を要求したのちに連絡が取れなくなるという典型例があります。このような詐欺被害は、日本でも報告されています。

 

一般的な詐欺は「金銭的な被害」だけで終わりますが、国際ロマンス詐欺は日本で言うところの結婚詐欺と同様、被害者の気持ちまでも踏みにじることも問題視されています。詐欺に遭ったショックや、恋人だと信じていた相手からの裏切り行為に心を病み、人間不信に陥る人も見られます。

 

国際ロマンス詐欺の手口や特徴を解説

詐欺に遭ったと気づく女性国際ロマンス詐欺の場合、海外アカウントの異性はSNS上でつながった相手に「遺児・孤児」や「軍人」「シングルファーザー・シングルマザー」というような自身の境遇を打ち明けてくるところから始めることが多いようです。

 

次に、「勉強を頑張って起業をするに至った」というようにストーリーを展開させます。ターゲットになった相手とはスカイプ通話などで顔を合わせ、個人情報を教え合い親密な時間を過ごすことで信頼関係を築こうとします。

そして、「社長になったらあなたと共に生きたい」「私の配偶者になるべき人物はあなただ」というように結婚をほのめかせます。

 

この後は「開業資金のための融資が下りたが、別のところで資金が必要になったので貸してほしい」など、何らかの理由をつけてお金を用立てるようなお願い事をしてきます。プロポーズとも受け取れる発言をし、渡航資金を貯めていることを確認したのちに、そのお金を貸してほしいと告げることもあるようです。

 

相手を信じ、要望に応じてお金を送金した時点で連絡が取れなくなるケースが多く、その時は「相手の身に何かがあった」と心配になりますが、しばらく時間が経過し冷静になった時には「詐欺だったのではないか」と疑いの気持ちに変わっていきます。その時にはもうすでに相手の足取りなどが確認できない状態になっていることがほとんどです。

 

相手をだますためのストーリーは巧妙に仕立てられており、恋愛がらみだけではなく、ビジネスや子育てというようにあらゆるジャンルの展開パターンが存在するようです。かわいそうな境遇の相手を助けてあげたいという気持ちを持ったターゲットお金を送金してしまうように仕向けることが、国際ロマンス詐欺の着地点となります。

 

ターゲットは独身者だけではない

一般的には、国際ロマンス詐欺のターゲットとして女性が狙われやすいと言われています。

先述の通り、詐欺師が打ち出すストーリーは巧妙で恋愛だけではなく多岐にわたります。

恋愛感情を引き出すだけではなく、仲間や同志というような立場に付け込むパターンも存在しているため、ターゲットは独身者が中心になるとも限りません。

 

特に、全世界の人とつながることができるSNSで交流を楽しむ人はそのターゲットになる可能性があるため、交流の際には十分に注意する必要があります。

 

海外の相手でもお金は取り戻せる?

詐欺に遭ったと気づく女性万一詐欺被害に遭ったことに気づき、送金したお金を取り戻したいと思った時には、相手のSNSアカウントが消されている場合がほとんどです。インターネットで相手の名前について検索をかけると、「この人から詐欺の被害に遭った」というような書き込みを見かけることもあり、偽名で住所も偽りだったということが判明することもあります。これによって相手を特定することができなくなり、泣き寝入りせざるを得ない状況に陥る人も見られます。

 

ただし、すべてが「泣き寝入り」になる事案ではありません。直接海外に送金したのではなく、クレジットカードでの決済によって海外に送金を行なっている場合には、クレジットカード会社や決済代行会社等の決済を仲介している媒体に決済の取消を求め、送金を中止させることができるかもしれません。

決済の取消を求める方法として、クレジットカード会社や決済代行会社へ、決済取消を行うべき理由を的確に伝える書面を内容証明郵便で送る方法があります。法律の専門家である弁護士に相談をし、今後の対策を講じることをおすすめします。

 

おわりに

国際ロマンス詐欺は恋愛感情や人助けの気持ちに付け込んだ卑劣な行為と言えます。男女問わず詐欺のターゲットにされる可能性があるため、世界中のだれもがつながることができるSNSアカウントを持っている人であれば、だれもが海外ロマンス詐欺に遭う可能性があることを意識しましょう。

この記事に関するご質問や、クレジットカード会社や決済代行会社へ、決済取消を求める書面の作成についてご不明なことがあれば、ぜひ当事務所の無料相談窓口にご相談ください。

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タグ : 詐欺
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