逆レイプによる被害の対処法とは?男性でも強制性交等の被害者になる?
公開日:2019.09.11 その他
今や男性も強制性交等の対象になっており、女性が男性に性交を強要する逆レイプだけではなく、男性同士の強制性交も注目されるようになりました。メディアなどでも取り上げられるようになり、強制性交等によって傷つくのは女性だけではないことを認識する必要がある時代と言えるのではないでしょうか。
この記事では男性が逆レイプによる被害を受けた場合、どのような対処が必要になるのかについて紹介します。
もくじ
強制性交等罪とは
まずは近年で改正された強制性交等罪についてみていきます。
「強制性交等罪」については刑法第177条にて言及されています。刑法では「13歳以上(13歳未満に対しても同様)の人に対し暴行や脅迫を行い性交に及んだ人は罪になる」とされています。
ここでいう「性交」に関しては、一般的な男女間のセックスだけではなく肛門や口腔への性器の挿入まで言い及んでいます。
つまり、私たちが通常考えるところの「レイプ」や「デートDV」などがこれに当たると考えることができます。相手がだれであろうと、暴行や脅迫されたうえでの行為であれば強制性交等罪が成立すると考えられます。
かつては「強姦罪」と位置付けられており、男性が女性に対する暴力的な性行為がこの法律の対象となっていましたが、被害にあった男性を守る法律がないといった理由や時代にそぐわないとされ、2017年7月に改正刑法が施行されました。これによって強姦罪は廃止され、「強制性交等罪」が適用されるようになりました。
男性でも強制性交等罪に該当する
第177条の強制性交等罪についてもう少し詳しく紹介していきますので、まずは強制性交等罪の刑法をご覧ください。
「第百七十七条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。」
刑法では性別には言及しておらず、同性間・異性間問わず暴行や脅迫のうえで性交に及んだ場合はこの罪が適用されるとあります。つまり、「男性がレイプされた」という事案でも強制性交等罪に該当するのです。近年では男性が受けるレイプのことを「メイルレイプ(Male Rape)」と呼ぶこともあります。
女性に脅迫されて性行為をせざるを得なかった、女性との上下関係などがあり性行為をせざるを得なかったという場合に加えて、男性から暴力を受けて性行為を受けたという場合も強制性交等の被害といえます。
男性が逆レイプの被害にあった時の対処法
男女問わず逆レイプやメイルレイプの被害にあった場合、その日時や場所、相手などを把握しなければ法に問うことはできないとされています。もちろん相手がわからなくても、被害を受けた日時や場所さえわかれば被害届を出すことはできます。警察に相談し被害届を出すなどの対処は行いましょう。
また、ケガの有無にかかわらず、必ず病院へ行きレイプの事実確認や重篤な性病に感染していないかを確認するための検査も必ず行われてください。
男性が同性から強制性交等の被害を受け、相手の肛門などに性器の挿入を強要された場合、エイズ等の性感染症のリスクが非常に高くなるとされています。被害に遭った場合いち早く病院で性感染症に関する検査を受けるようにしましょう。
もし相手の身元がわかっている場合には、慰謝料を請求も一つの解決方法になります。精神的な苦痛やケガを受けたことに対する慰謝料のほか、治療にかかる通院費なども負担してもらえる可能性があります。ただし、慰謝料問題においては相手は責任を逃れようと画策される傾向にあるため、徹底した準備と計画的な行動が重要です。まずは法律の専門家に相談し、手順を踏んで慰謝料請求を行うことをおすすめします。
おわりに
2017年の改正刑法によって、男性がレイプ被害を受けた場合でも法に問うことが可能になりました。
法律が変わっても、男性が受けるレイプはなかなか理解されない部分もありますが、被害男性にとっては女性が受けるレイプと同様、甚大な恐怖や苦痛を伴うことが容易に想像できます。
ひとりで悩まず警察などの機関に相談するほか、相手がわかっている状況であれば慰謝料の請求を検討することも一案です。
この記事に関するご質問や性被害に関するお悩みがある場合には、ぜひ当事務所の無料相談窓口にご相談ください。
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