不倫がバレた。有効な謝罪の仕方と、謝罪文の書き方を解説
公開日:2020.05.23 不倫の慰謝料
この記事のポイント
- 適切に謝罪をすることで状況が改善する可能性は高まるが、内容やタイミングには細心の注意を払うこと
- 謝罪文を書く際には釈明はせず、不倫関係の解消を約束するなど被害者の気持ちに配慮した内容とすること
- 謝罪で解決できた場合には解決の証として示談書を作成する
不倫が発覚し、不倫相手の配偶者に謝罪をする場合に重要なのは自分勝手な釈明をしないことや相手の立場に立って考えることです。謝罪の内容のみならず、謝罪をするタイミングも非常に重要になります。適切な内容とタイミングで誠実に謝罪を行うことで、慰謝料の支払いを免除されたり、慰謝料が大幅に減額されたというケースは数多くあります。
この記事では、不倫相手の配偶者に謝罪を行う場合の適切な対応方法や、謝罪文の書き方などを解説していきます。
もくじ
不倫問題を謝罪のみで解決することは可能?
不倫をしてしまった場合、まず誰しも慰謝料の支払いをせずに謝罪のみで解決することを望まれるのではないでしょうか。
もちろん、慰謝料の支払いを求めるかは相手次第ですから、どれだけ誠意を持って適切な謝罪をしたとしても、慰謝料を支払うように求められる可能性はあります。しかし、相手に償いをどう求めるかは傷ついた本人の考えによるところですから、謝罪も無く、反省しているかすら怪しい人と、不倫という行動は許せないことだとしても、誠意を持って謝罪をしていることは伝わるという人と、果たしてどちらに対して攻撃的になるかは言うまでもありません。
ケースバイケースであるため、不倫問題を謝罪のみで解決することができると断定はできませんが、適切な謝罪をすることによってその可能性は上がることは間違いありません。
謝罪をする前に考えておきたいこと
とにかく相手に謝罪を、と考え実行してしまうケースも多くありますが、謝罪をする前に考えなくてはならないことがあります。
それは、「相手に謝罪をすることで不利にならないか」という点です。謝罪をすると、状況が好転するかと言えば、そうとも限らないことがあります。まず、謝罪をすることによって、不倫の事実については認めたということになります。そのため、もし相手方の持つ不倫に対する証拠が不十分であったり、事実を詳細まで把握していない状況であるにも関わらず謝罪をすると、謝罪したという事実が不倫の事実を証明する証拠になりえるのです。
謝罪文などの形に残るものでなくとも、謝罪の状況を録音されてしまうなどの可能性はありますので、謝罪をする際には、相手方がどう不倫の事実を知り、どこまでの事実を知り得ているのかを最低限把握しておくべきです。
謝罪は不倫の事実を認めても構わないタイミングで行う
謝罪するタイミングを考える上では、まず、不倫の事実を認めるかどうか、という点が重要になります。
例えば「相手は不倫の証拠を掴んでいないだろうから、証拠を提示してくるまでは認めない」と考える方もいれば、「相手は不倫の詳細を知らないし、証拠も持っていないかもしれないが誠意を持って謝りたい」と考える方もいるでしょう。人により異なるのはもちろんですが、謝罪は、「自身がその時点で不倫の事実を認めても構わない」というタイミングで行うべきと言えます。相手方が「今、謝罪をすれば慰謝料を請求しない」と言ってきたとしても、そこで謝罪をすることで誠意が伝わって慰謝料を請求されなかった、というケースもあれば、謝罪をしたことによって、それを証拠に慰謝料請求されたというケースもあることを理解しておきましょう。
不倫の謝罪文を書く場合に考えておくべきこととは?
謝罪文は相手からの求めで書く場合もあれば、自身で誠意の形を示すために書くという場合もあるでしょう。
先述の通り、謝罪は不倫の事実を認めることと同意ではありますが、謝罪文は形に残ることから、そこに記載される内容が証拠物となり得ることはまず考えた上で、それでも謝罪文を作成する場合を考えて解説します。
謝罪文で釈明はしない
謝罪文で注意するべき点として、釈明文にならないようにするということが挙げられます。
釈明とは、不倫の経緯について、そうなってしまった状況や理由を説明して相手の理解を求めようとすることです。そのような意図がなかったとしても、相手方からすると不倫の言い訳のように見えてしまう、ということがあるので注意が必要です。更に言えば、不倫についての経緯などは謝罪文には書かない方が無難です。例えば以下のような、一見すると問題ないような文章でも相手方の反感を買ってしまう可能性があります。
謝罪文で記載しがちなリスクある文章例
「いけないことだと知りつつも、○○さんと不倫に及んでしまいました。」
→相手方からすれば「いけないことだと知っていたのであればするな!」と考えるリスクがある。
「一度のみの関係とはいえ、○○さんと不倫をしてしまいました。」
→一度のみだから許してくれと主張しているようにも聞こえる。一度のみの不倫であったことを記載したいのであれば「○○さんとは△月□日に一度、不倫をしてしまいました。」など、事務的に書いた方が良い。
「○○さんから強く求められ、応じてしまいました。」
→不倫の原因を不倫相手の責任にしようとしているように見える。
謝罪文についてはつい主観的に記載してしまっていたり、相手の感情を逆撫でしてしまう表現になっていることもありますので、相手方に差し入れる前に第三者、可能であれば法律の専門家である弁護士に判断を仰ぐことが無難です。
謝罪文で不倫関係の解消を約束する
相手夫婦の離婚が決まり、不倫相手とその後も交際を継続していくというケースを除けば、基本的には不倫関係は解消することになります。
相手方の夫婦が離婚せず、婚姻を継続していく状況で謝罪文を求めてきた場合には、謝罪を求めるは当然として、本当に不倫関係が解消されるか懸念しているケースが数多くあります。その場合、不倫関係にあったことを謝罪するだけでなく、「今後○○さんとはLINEやメール、電話、手紙などの手段を問わず、一切連絡を取らず接触しないことを約束します」といった文章を謝罪文の中に記載することで、より反省の意が伝わる可能性があります。不倫相手と同職場であるなど、就業上どうしても接触が避けられないような場合には先程の文言に「就業上やむを得ない場合を除き」といった前置きを追加することもできます。
不倫関係の解消を約束する場合には確約書を用意することも一つの手段
より強く約束の意図を示すために、慰謝料などの示談書とは別に、記名捺印をした確約書を送るという手段もあるため、そのような文章を作成する場合は弁護士に相談すると良いでしょう。なお、謝罪文や確約書に記載したにも関わらず、連絡や接触を継続することは当然逆効果になりますので注意しましょう。
謝罪文で解決できた場合にやるべきこと
先述の通り、謝罪をしたり謝罪文を相手方に差し入れることによって、慰謝料の請求が無く解決に至るケースもあります。
その場合には、示談書を作成して残しておくことが重要です。例えば示談書が無いと、相手方がその時は本当に慰謝料を求めないと考えていたが、後に夫婦関係が悪化したなどの際に責任を追求される可能性があります。そのため、謝罪文だけではなく、不倫の慰謝料についても言及した書面を交わすことを心がけましょう。
こちらから示談書の取り交わしを求める場合には細心の注意を払う
示談書の取り交わしが重要であることは上述の通りですが、示談書の取り交わしを求めることにはリスクもあります。
相手方が慰謝料の支払い無く終わらせようと考えていたとしても、特に説明も無く、不倫をした立場の人間から示談書を一方的に求めれば、礼を失していると捉えられ、態度を覆される可能性があります。例になりますが、示談書は不倫相手との接触禁止を確約する意図があること、少しでも責任を取るためにも作成は自身ではなく、弁護士にきちんとした書面を作成してもらうことなど、伝え方に注意することで、自分本位に考えているのではないことを示すことにつながります。
また、示談書の記載として、その中に自身と不倫相手との接触禁止の条項を入れたり、謝罪の条項をあえて記載する、また、接触禁止や謝罪の条項を示談書の中でも上部に記載するなどの配慮をすることが望ましいでしょう。
示談書の取り交わしについては、リスクがあるものと考え、やり取りについては細心の注意を払うよう意識しましょう。
おわりに
この記事では、不倫相手の配偶者に対して謝罪をすることについて、注意すべき事柄や謝罪文の書き方などについて解説しました。不倫した立場の人にとって、不倫相手の配偶者は非常にシビアなやり取りが求められる相手になります。誠意を持って謝罪したつもりが逆に相手方を悪い意味で触発してしまうこともあったり、謝罪した事実をもとに不倫の責任を追求されたりと、謝罪はリスクが伴うことでもある反面、適切に行うことで慰謝料などの負担を最低限に抑えることができる可能性もあります。自身での判断が難しい場合は法律の専門家である弁護士に相談することも頭に入れて、落ち着いた対応をするように心がけましょう。
wooorry
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