婚約者の浮気相手(女性)が理由で婚約破棄!どうすれば慰謝料を請求できる?
公開日:2019.08.23 恋愛トラブル
結婚式を目前とした時期に婚約者の彼が元カノと連絡を取り合っていることが発覚!
いきなり問い詰めたくなる気持ちも分かりますが、彼の行動から浮気なのか否かの見極めも大切です。
第三者である元カノの存在が問題となり、婚約破棄を彼から申し出された場合、彼に慰謝料を求めることができるのでしょうか。また婚約破棄の原因となった元カノにも慰謝料を求めることができるのか、一つの事例を例に挙げ説明いたします。
もくじ
今回のストーリー(事前背景)を紹介
婚約を交わし、結婚式を間近に控えたカップルAとB。付き合い自体も順風満帆に見えたが、男性Bが元カノであるCと定期的に連絡を取っているという問題が残されている。
結婚が決まる前からの出来事であり、Aは彼氏であるBに対して元カノCと連絡を取らないように求め、Bと約束を交わしてきた。実は、これは何度となく繰り返されてきた「約束」であったが、結婚式直前の今も元カノCと連絡を取り合っていることが分かった。
AはBに対し「結婚するんだし、もう連絡を取ることはやめてほしい」と再度伝えたところ、Bは「(自分自身のことやCの存在を)信頼してもらえないのなら、結婚はしない」と宣言。Aに対して一方的に婚約破棄を申し出た。
結婚式の準備は進み、それに伴いお金も動いている。Aは婚約者Bとその元カノCに対して慰謝料を請求することを検討している。
この場合、2つの対処法があります
婚約者Bさんに婚約破棄を宣告されたAさんは、どのような対処をすべきでしょうか。考えられる2つの方法をご紹介します。
ストーリーに登場するAさんとBさんは婚約が調っており、結婚へ向けた準備も進んでいるため、事実上内縁の関係にあるとみなします。また、お互いに未婚であると仮定します。
① 不貞行為に対する慰謝料を請求し婚約破棄を成立させる
もし、婚約者Bさんと元カノCさんの間に、婚約後も肉体関係が続いていたという場合は、婚約破棄の際に慰謝料を請求することは可能でしょう。
この場合は、不貞行為(不法行為)に対する慰謝料であり、BさんCさんの両者間に生まれる恋愛感情の有無は問いません。
② 一方的な婚約破棄に対して慰謝料を請求し婚約破棄を成立させる
婚約者Bさんと元カノCさんの間には恋愛感情はなく、単純に連絡を取り合っていただけの間柄という場合も考えられます。仕事上のパートナーもしくは相談相手・友人というような理由であれば、慰謝料の請求は難しいでしょう。
しかしながら、Aさんが婚約解消を求めていないにも関わらず、Bさんが「信用されないから」といって、一方的に婚約の解消が許されるものではありません。AさんとBさんがきちんと話し合い、婚約継続のために努力することをBさんが拒否し、婚約解消を求めるのであれば、一方的な婚約破棄に対して慰謝料を請求することは可能でしょう。
Cさんへ慰謝料請求はできる?
Aさんは、婚約者と破局の原因となったCさんへ慰謝料請求することも検討しています。
この場合、「Aさんとの婚約中に、CさんはBさんが婚約していることを知った上でBさんと肉体関係が続いていたか」が着目すべきポイントになります。
CさんがAさんとBさんの婚約していた事実を知らなかった場合、Cさんに対する慰謝料を請求は難しいでしょう。
Cさんが二人の婚約の事実を知った上で肉体関係を継続して持っていた場合には、不貞行為が成立し、慰謝料の請求は認められる可能性があります。
ただ、婚約破棄とならない場合には、慰謝料金額は低額なものとなるでしょう。
彼に慰謝料請求をしたい。どうすればよい?
Aさんは、婚約者のBさんに対し「婚約を破棄したことで生じる約束の不履行」や、「婚約破棄によって自身が受けた精神的苦痛」を理由に慰謝料を請求することができます。
ただ、メディアで時折取り上げられる「(法的に)訴えてやる!」という展開は、労力や費用ばかりが掛かり、徒労で終わることも考えられます。
弁護士に相談をしましょう
まずは、Aさん自身が、婚約者であったBさんとその元カノCさんとの関係をまとめるべく、法律の専門家である弁護士に相談をしましょう。
第三者に話を聞いてもらい、時系列やBさんとCさん二人の関係性などをまとめていくうちに、Aさん自身の気持ちも落ち着いていくでしょう。そこから、慰謝料を請求するかどうかを決めても遅くはありません。
慰謝料を請求する方法
まずは、第一段階として「婚約破棄に対して謝罪が欲しいこと、その謝罪に代わるものとしてA自身はBから慰謝料を請求する権利があること」などの主張を伝えることから始めます。
意思表示の方法は、感情任せになってしまい、「言った・言わない」というような水かけ論になる可能性があるため、口頭で伝えることはせず、書面で伝えることが有効です。
一般的な手紙の形ではなく、郵便局によって「〇月〇日に、このような内容で手紙を出した」という事実が証明できる『内容証明郵便』を作成し、婚約者だったBさんに宛て発送します。
Bさんからは請求に対する回答を受け、書面のやりとりをくりかえし、当事者間の話し合いで解決を図るのが一般的です。
内容証明郵便は個人でも作成できますが、慰謝料の請求においては、事実を的確に伝え、法的な構成を理解した上で根拠ある主張を行う必要があります。専門的な知識と経験がなければ、相手の主張にいいくるめられてしまう可能性もあり、気づかぬうちに、ご自分に不利な発言をしてしまうことも…
慰謝料の請求を行う際には、弁護士にまずは相談しましょう。
内容証明郵便の効力とは?
内容証明郵便には、法的拘束力はありませんが、通知した事実の証明や、慰謝料請求に対する強い意志の表れ、相手へプレッシャーを与えることが期待できます。
例えば、内容証明郵便で書面を相手に対して送ったにも関わらず、相手は請求に対して無視し、一切回答せず、裁判で争うことになった場合、あなたが送った書面に対して、相手が誠実に対応をしなかった悪質性を証明する証拠の一つになり得るかもしれません。
おわりに
何度もやめてほしいと伝え、約束したにも関わらず、婚約者が元カノと連絡を取り続け、行動を改めてくれないことは、常に不安でとても辛い状況だと思います。ただ、連絡をとる行為自体が明らかに法律に違反する行為とまではいかない事情から、なかなか解決が難しい問題です。
あなたが傷つくことを、不安になることを続ける相手が、本当にあなたにふさわしいのかを、まずは考えてみてください。あなたが相手の行動を受け入れることも一つの解決方法ですが、それで本当に幸せになれるでしょうか。
結ばれるべきではない縁もあるでしょう。傷ついた気持ちを償ってもらう方法はきっとあります。
理不尽に婚約破棄を告げられた場合は、弁護士に相談をしてみてください。きっとあなたにあった解決方法を一緒に考えてもらえるでしょう。

wooorry

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