パパ活・未成年の不倫に潜むリスクとは?

公開日:2019.08.23  不倫の慰謝料

最近、耳にすることが多くなった「パパ活」という言葉。比較的気軽な話題の中で聞くかもしれませんが、パパ活にはリスクが伴うことを認識しておくことが大切です。

未成年(10代)と既婚者が不倫関係になると、トラブルに発展するケースがあります。ここでは、未成年の不倫・パパ活にはどのようなリスクがあるのか、具体的にご紹介します。

 

そもそも「パパ活」とは?

パパ活とは、女性が成人男性(パパ)と食事やデートなどをして2人きりの時間を過ごし、一緒に過ごした時間の対価として金銭や物を受けとる行為のことです。

未成年の女性がお小遣い稼ぎなどの動機から、ツイッターやインスタグラムなどのSNSを通して男性と出会い、「パパ活」を行うケースが最近見られます。パパ活は、基本的には性交渉を前提としていませんが、実際のところはそうとは限らないでしょう。女性側に成人と偽る意思があるかどうかを問わず、パパ活はさまざまな意味で非常にリスキーな行為です。

成人女性の中にもパパ活をする人はいますし、パパである男性側も既婚者とは限りませんが、今回は未成年の女性と既婚者男性の交際に絞って解説します。

うなだれる女性

危険!未成年(10代)の不倫・パパ活のリスク

未成年(10代)と既婚者の不倫・パパ活にはどのようなリスクがあるかを見てみましょう。

考えられるリスクは、主に3つあります。

1.慰謝料を請求されるかも?!

男性(パパ)の配偶者に2人の関係がバレた場合、慰謝料を請求される可能性があります。夫婦が自分の配偶者以外と肉体関係をもつことは、不法行為(民法709条 等)にあたるためです。故意または過失のないことで除外される事例を除き、不倫関係になれば相手の配偶者から慰謝料を請求されるリスクがあります。

これは、いくら性交渉がなかったとしても、何度もデートをして共に過ごしていたり、一度ホテルに入ったりしただけでも、慰謝料という形で何百万円も請求される可能性があるのです。

 

2.売春の疑いで停学や退学処分に…

パパ活には売春を疑われる危険性もあります。お金をもらって不特定の相手と性交渉をすることはれっきとした「売春」という、法律で法律で禁止されている行為です(売春防止法3条)。パパ活では実際にはお金のやりとりがない不倫関係だったとしても、売春や援助交際を疑われる可能性があります。

例えば、年の離れた男性(パパ)と何度もデートをしている様子を知り合いに見られたとします。実際には肉体関係がなかったとしても、それを証明する前に噂が広まってしまうかもしれないのです。

また、未成年(10代)が売春することは「虞犯(ぐはん)少年」にあたり、家庭裁判所の審判に付されることもあります(少年法3条1項3号)。

さらに、売春の疑いから警察に補導された場合、事情聴取を受けることになります。審判を受けることが決まると、観護措置や少年鑑別所送致になることがあります(少年法17条)。こうなると、学校から停学や退学などの処分を受ける可能性もありえます。

 

3.大切な人生を無駄にしてしまう

慰謝料請求などのトラブルを抱えた場合、解決までに時間がかかってしまうことも多々あります。そうなると、貴重な時間を無駄にすることになります。また、家族や友人からの信頼を失うという可能性もあるでしょう。

10代は人生において非常に短く、大切な時間です。気軽に始めた不倫・パパ活によって、楽しい青春時代を棒に振ってしまうのは、とても残念なことではないでしょうか。

 

保護者の判断

もし娘(未成年)が不倫・パパ活をしていたら?

最後に、娘が不倫・パパ活をしていた場合の保護者(親)の対応について、相手の配偶者から慰謝料請求された場合どうすれば良いのかも含めて見ていきましょう。

 

未成年でも不倫の責任を問われるのか?

不倫は犯罪ではなく民事トラブルに相当するため、少年法の適用範囲にはありません。民法における責任能力が問題となりますが、11~12歳以上であれば「自己の行為の責任を弁識するに足りる知能」を備えているとされています(民法712条)。

このため、法律的には中学生以上であれば不倫の責任を問えることになるということです。

 

未成年の娘が慰謝料請求されたら?

不倫・パパ活において、基本的には保護者(親)に対する慰謝料請求は認められません。しかし、本人が未成年で支払い能力がない場合は、保護者が慰謝料を請求される可能性はあります。

(参考:『不倫の慰謝料を親に請求されたらどうしたらいい?』

保護者からすれば、未成年の娘がこのような問題に巻き込まれたことに怒りを感じ、心情的に許せないと思うかもしれません。しかし、不法行為であると認められれば慰謝料の問題は避けられないでしょう。

もし、我が子に対して慰謝料請求をされた場合は、まずは冷静に事実関係を確認してください。その上で、法律に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

 

おわりに

未成年(10代)の不倫・パパ活はさまざまなリスクがあります。気軽な気持ちで始めると、大切な時間や信頼を失うことになりかねません。

もしも実際に、未成年の娘が不倫やパパ活をしたことで慰謝料を請求された場合は、事態を早く収束させようと確認をおろそかにせず、冷静に行動することが大切です。

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タグ : 不倫
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