結婚詐欺の定義とは？詐欺を立証するのに必要な証拠とは
精神的な苦痛と金銭的な損害の両方をもたらす結婚詐欺は、具体的な定義がなかなかわかりづらい犯罪です。家族や友人に相談しにくい結婚詐欺の場合、「被害に遭ったのではないか？」と思っていても、どのようにその事実を立証したら良いのかわからない人も多く見受けられます。
そこで今回は、結婚詐欺の定義と立証に欠かせない証拠集めのポイントを詳しくご紹介します。
もくじ
結婚詐欺の定義とは？
結婚詐欺とは、結婚の意思を装って相手から金銭を騙し取る詐欺の総称です。結婚詐欺を定義する法律のない日本では、刑法246条の詐欺罪で加害者が罰せられるのが一般的となっています。悪質な元婚約者を警察に逮捕してもらうには、結婚詐欺であることを立証できるだけの証拠が求められます。
結婚詐欺と混同されやすい婚約破棄は、財産や金銭的な被害に遭っていないことにより、詐欺罪にはなりません。しかしながら、きちんとした証拠があり、結婚詐欺や婚約破棄の事実が証明できる場合、相手方への慰謝料請求を行うことが可能です。
結婚詐欺を詐欺罪として立件するのに必要な証拠
結婚詐欺と思われる状況を詐欺罪として立証するには、次の3つのポイントを満たす証拠が必要といわれています。まずは、この3つの証拠を収集していきましょう。
結婚を前提とした動きを示す証拠
まず、被害者自身の勘違いではないことを証明するために、結婚や入籍に向けた動きがあった事実を探してみましょう。例えば、加害者となる相手が婚約者として親にきちんと挨拶を済ませていたり、結婚式場の予約やブライダルサロンへの登録を行っていたりしていた場合、その2人の関係は客観的に「結婚を前提とした交際だった」と証明することができます。
また、結婚相談所で知り合った2人が一緒にお付き合いの報告をしていた場合も、担当者の証言が証拠になる可能性は高いです。
相手に結婚の意思がないことを示す証拠
多くの加害者が口にする「結婚するつもりがあった」という言い訳には、結婚の意思が嘘だったということの証明を行っていきます。相手に妻もしくは他の婚約者などがいた場合、被害者と結婚する意思はかなり薄いことが明らかになります。
最初から騙す目的で近づいてくる加害者は、いつでも逃げられるように結婚相談所の登録情報や、勤務先、住所などを偽っている可能性もあります。
一般的に、結婚相談所は身分確認をしっかり行っているはずですのでそういった被害が起こらないようにはしています。しかし、偽物とはわからないように身分証を巧妙に偽装していたり、実際に存在する人物の身分証を使っていたりすることもあるようです。
そのため、結婚詐欺を疑い証拠集めをするときには、相手から教えられていた個人情報を疑い、関係先にも問い合わせをしてみてください。
お金を渡した後、相手が逃げている証拠
詐欺罪の立件には、お金を渡した相手と連絡が取れないことや、明らかに逃げていることの証明も求められます。例えば、「次の給料が入ったらすぐに返す」といった連絡が来ているときには、返済の意思がある=詐欺罪ではないと判断されやすいようです。
一方、何度か催促メールを送っているうちに音信不通になってしまった場合や、電話番号が変わり連絡が取れないなど返済の意思がないと受け取ることのできる場合は、結婚詐欺の可能性は高いと判断できます。
どちらにしても結婚詐欺の被害に遭ったとして訴えを起こすのであればメッセージのやり取りや通話履歴などを証拠として保存するようにしましょう。直接会って話をする機会があるときには、ボイスレコーダーなどを使って相手の主張を録音するのもおすすめです。
結婚詐欺の判断が難しいときの対処法
結婚詐欺の立証で大事なのは、すぐに結果が出なくても諦めない気持ちです。詐欺が多様化する近頃では、複数人で口裏合わせをしながら婚活パーティーなどに潜り込む悪質なグループも存在しています。こういった相手が加害者だった場合、被害者が一人で動き回っても、なかなか確証につながる証拠を集められないケースもあるようです。
しかしながらそこで諦めてしまっては、お金を取られた被害者の泣き寝入りとなってしまいます。そのため、元婚約者の怪しい行動により「結婚詐欺かも？」と思ったときには、男女間トラブルに強い法律の専門家である弁護士に早めの相談をするのが理想となるでしょう。
おわりに
今回は多くの被害者を困惑させる結婚詐欺について、法律的な定義と立件に必要な証拠集めのポイントをご紹介しました。いくつかの証拠から総合的な判断が求められる結婚詐欺の場合、早めに弁護士に相談をして効率的な方法を確認しましょう。
この記事に関するご質問や結婚詐欺に関するお悩みがある場合には、ぜひ当事務所の無料相談窓口にご相談ください。
まずはお気軽にご相談ください
wooorry
最新記事 by wooorry (全て見る)
- 交際相手が実は既婚者だった！既婚者と知らずに不倫して慰謝料請求されたら - 2023年12月6日
- 【サイト運営会社変更のお知らせ】 - 2023年12月6日
- 既婚者と食事に行っただけで慰謝料請求！支払義務は生じるのか？ - 2023年12月4日
